地中熱の有効利用に関する検討

概要

地中熱は地下100m程度までの地下温度の恒常性(地域の平均気温に近く季節変化が小さい)を利用して、夏は地表気温より冷たい熱を採収し、冬は逆に気温より高い熱を採収し、冷暖房の電力削減を行うものです。欧米や中国では導入が進んでおり、わが国でも大規模な商用施設・公共施設、住宅などで導入が進みつつあります。
地中熱は基本的にどこでも利用できる自然エネルギーと言われますが、その効率は地下水の状態や地層の状態により影響を受けます。

事例

下図は解析例を示しています。流体相(水・ガス相)による熱移流と土壌・岩盤等の固相中の熱伝導を流動場と同時に追跡します。地下の温度構造から地盤物性分布を推定したり、流域の熱環境評価を行う際に用いられます。流体相と固相間の熱交換は、両相の接触面積や接触時間に応じた非定常過程として取扱うことが可能です。熱交換を流体相と固相の間に温度差は生じないと仮定する瞬時平衡を扱う際は、流体相の熱移動のみを考慮することができます。地上では日射、潜熱・顕熱、地下地盤への熱移動等の陸面における素過程を考慮して、気温変化や河川による熱輸送を同時に追跡します。

NEDO事業において、統合型水循環モデルを用いて、対象地域の地質条件を考慮した地下水の流れを解析し、熱交換井での流体の循環に伴う採熱量を推定し、広域の地中熱ポテンシャルマップの作成も行っております。大型施設などでは複数の熱交換井が必要で、相互干渉が効率に影響する場合も考えられるので、それを反映した解析による最適設計のための情報もご提供できます。

熱利用オペレーションが温度分布へ与える影響の予測

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