秦野市の水資源管理のための水循環モデル作成および情報公開化支援

「秦野市」の背景


神奈川県秦野市は、神奈川県西部に位置し、丹沢山地から流れ出る水無瀬川と金目川によってできた扇状地形を有する盆地です。秦野市域は、地下水盆と呼ばれる地下地質構造によって、豊富な地下水を有しており、その地下水を水源とする水「秦野名水」は、水道水をはじめ、人々の生活と密接に関わってきました。

水資源管理に向けた取り組み

秦野市では、近年の地下水を取り巻く環境の変化に合わせて、健全で持続可能な水循環の創造を実現するために平成24年に「秦野市地下水総合保全管理計画」を策定しています。本計画にあたって「はだの水循環モデル」を作成し、GETFLOWSによる水循環シミュレーション解析から得られた情報を基に、その後、新たなボーリングデータや地下水位、河川流量などの水文観測値を加えてモデルの更新が進められています。地下水資源管理や秦野名水(湧水地)保全対策ならびに、これから推進される市民への水資源情報公開に、水循環モデル解析結果から得られる多様多種の水資源情報が利用される予定です。


図-1 ”はだの水循環モデル”を構築するために作成した地下地質構造
出典:秦野市地下水総合保全管理計画(平成24年)

弊社の役割

弊社はこれまでの一連の水循環モデル構築や水循環シミュレーション解析、水資源情報公開等に協力しています。モデル構築やシミュレーション解析は、現地で観測される水文観測データと比較し、評価します。水文観測データ(河川流量、地下水位、水質、水温など)はコンピューティングによって再現したモデルの再現性を評価する指標になります。そして、新たな水文観測データやボーリングデータによる更新を重ねることで、モデル精度の向上を図り、信頼性の高い予測値を提供します。図-2は弊社で行った河川流量と地下水位の変動の観測データとシミュレーション結果の比較の一例です。図-3は、”はだの水循環モデル”で再現されたシミュレーション結果から市内主要部(秦野盆地中央部)の水の動きを可視化したもので、赤い線は地下水、青い線は地表水の流れを表します。

図-2 観測データとシミュレーション結果の比較 図-3 ”はだの水循環モデル”が描く水の流動軌跡線

なお、本ページは、平成26年度秦野市地下水モニタリング事業委託業務報告書を参考にし、作成致しました。

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