世界の主要な大陸における3次元水循環システムを公開されている地形データとその地域の平均的な気象データを用いて解析し、全球規模の陸水の動きをコンピュータ上に丸ごと創り上げる自社研究の構想です。この構想は、地球温暖化、人口増加と水不足、食糧生産などの世界の水問題と密接に関わる状況変化の中で、その傾向をいち早く捉え、私たちが実行できる様々な緩和・適応策のデザインへ貢献する継続的な情報発信を目指すものです。絶えず変わり続ける水循環の境界条件を与え続け、大きな変動をできる限り早期に捉えようとする試みは、それらに対処する多彩な対策オプションの立案と実行を可能とします。
主要大陸の深度10km範囲を平面10kmメッシュで格子分割した3次元数値モデル(基本格子システム)を構築します。人口密集地域や水の流れが複雑となる地域では部分的に5kmメッシュや1kmメッシュに細分化するネスティング(入れ子構造に格子分割を細分化すること)を行います。数値モデルの各格子には、地形標高、降水量、気温、土地利用、地層種別と透水性などのパラメータを組み込みます。
全球シミュレーションの構想は、前期3ヵ年、後期2ヵ年の全5ヵ年の開発期間を計画しています。前期3ヵ年は全球モデルの開発を次の5つのフェーズで取り組んで参ります。
数値シミュレーションは、弊社所有の並列計算機(PCクラスター)環境で実施します。後期2か年では、気候モデルによる将来予測データや地域毎の利水条件の変動をインプットし、水循環システムへ与える影響を予測・評価します。
前期: 2011年度~2013年度(3ヵ年)
後期: 2014年度~2015年度(2ヵ年) 